ヨーロッパ

Vol.15 欧州編 ~WEEEって何するの?~

【CE基礎特集】


EU向けの電気・電子製品について調べていると、「WEEE(ウィー)」という言葉を目にすることがあります。CEマーキングやRoHS指令と一緒に挙げられることも多く、「何をすればよいの?」と戸惑う方もいるのではないでしょうか。

WEEEは、使い終わった電気・電子機器を適切に回収し、再使用・リサイクルするための制度です。
今回は、WEEE指令の基本と、EUで製品を販売する際に確認すべきポイントを分かりやすくご紹介します。

WEEE指令とは?

WEEEは「Waste Electrical and Electronic Equipment」の略で、日本語では「廃電気・電子機器」と表されます。

EUのWEEE指令は、廃棄物の発生を抑え、使用済み機器の分別回収や再使用、リサイクルを進めるためのルールです。

従来は各加盟国が個別に運用していた包装材関連ルールを、EU全体で統一し、より効率的な資源循環を実現することが目指されています。

電気・電子機器には、有用な資源が含まれる一方、適切に処理しなければ環境などに影響する物質が含まれることもあります。そのため、製品を市場に出す事業者にも、回収・処理を支える責任が求められます。

どのような製品が対象になる?

基本的には、電流や電磁界によって動作する電気・電子機器が広く対象となります。対象製品は、温度交換機器、スクリーン・モニター、ランプ、大型機器、小型機器、小型IT・通信機器の6カテゴリーに分けられています。

ただし、特定の用途や設備に組み込まれる機器など、対象外となるものもあります。

製品名だけで判断せず、用途、寸法、販売形態、他の装置への組み込み方などを確認することが大切です。

製造者・販売者は何をするの?

WEEE対応の中心となるのが、製品を販売する国ごとの「生産者登録」です。
ここでいう生産者は、実際に製造した会社だけではありません。

自社ブランドで販売する事業者、EU域外から輸入する事業者、オンラインで直接販売する事業者も該当する可能性があります。

対象となる場合は、各国での登録、販売数量の定期報告、回収・処理費用の負担、回収体制の整備などが必要です。
EU域外の企業が直接販売する場合には、販売先の国で認定代理人の選任が必要になることもあります。

WEEE指令はEU共通の制度ですが、登録窓口や報告方法、料金などの運用は国によって異なります。複数の国で販売する場合は、販売先ごとの確認が必要です。

製品への表示も必要

対象製品には、原則として「車輪付きごみ箱に×印を付けたマーク」を表示します。
これは、一般の家庭ごみと一緒に捨てず、分別回収することを示すものです。

製品が小さく表示が難しい場合は、包装や取扱説明書などへの表示が認められることがあります。CEマークや他の法定表示と合わせて、銘板を設計する段階で確認するとよいでしょう。

RoHS指令との違い

WEEE指令は、通常、CEマーキングの根拠となる法令ではありません。
主に、製品が使い終わった後の回収や処理について定めています。

一方、RoHS指令は、電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限する法令です。

つまり、RoHSは「製品に何を含めてよいか」、WEEEは「使用後の製品をどう回収・処理するか」という違いがあります。

よくある誤解

「EUの輸入者に任せれば、日本のメーカーは何もしなくてよい」とは限りません。
誰が生産者に該当するかは、契約や販売経路によって変わります。

また、一度登録すれば終わりではなく、販売数量の報告や費用の支払いなど、継続的な対応が必要です。

上市前に責任主体を確認し、現地の輸入者や販売代理店との役割分担を決めておくことが重要です。

まとめ

WEEE指令は、EUで販売される電気・電子機器について、回収・再使用・リサイクルを進めるための制度です。
対象となる場合は、販売国ごとの登録・報告・費用負担、回収体制、製品表示などを確認します。

まずは、どの製品を、誰が、どの国へ、どのような形で販売するのかを整理しましょう。販売開始後に未登録が判明すると対応が複雑になるため、CEマーキングやRoHS対応と並行して早めに確認することが大切です。

海外認証PROでは、製品仕様や販売予定国を踏まえ、WEEE指令を含むEU法令の適用整理や、CEマーキング対応をサポートしています。自社製品に必要な対応が分からない場合も、お気軽にご相談ください。

次回のコラムは、「REACHって何するの?」を予定しております。
ぜひご覧ください。
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