ヨーロッパ

Vol.14 PPWR&EPRって何するの?

【CE基礎特集】


近年、欧州向けに製品を販売している企業の間で、「PPWR」や「EPR」という言葉を耳にする機会が増えています。

CEマークやRoHS指令などには対応しているものの、「包装材の規制まで関係するの?」「EPR登録は誰がやるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

これらは製品の安全性を示すCEマーキングとは異なる制度ですが、欧州市場へ製品を供給するためには重要な対応事項となりつつあります。

今回は、近年注目されているPPWRとEPRについて、その役割や企業が確認すべきポイントを分かりやすくご紹介します。

PPWRとは?

PPWRとは「Packaging and Packaging Waste Regulation(包装及び包装廃棄物規則)」の略称です。

EU域内で発生する包装廃棄物を削減し、リサイクルや再利用を促進することを目的として制定された規則です。

従来は各加盟国が個別に運用していた包装材関連ルールを、EU全体で統一し、より効率的な資源循環を実現することが目指されています。

そのため、製品本体だけではなく、段ボール箱や袋、緩衝材などの包装材についても新たな確認が必要になります。

EPRとは?

EPRとは「Extended Producer Responsibility(拡大生産者責任)」を意味します。

これは製品や包装材を市場へ投入した事業者が、使用後の回収やリサイクルにかかる費用の一部を負担するという考え方です。

EUでは以前から導入されていましたが、環境問題への関心の高まりとともに対象範囲や要求事項が拡大しています。

企業は各国の制度に従い、必要に応じて登録や数量報告、リサイクル費用の支払いを行う必要があります。

なぜ注目されているの?

欧州では循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に向けた取り組みが進められています。

その中で、「廃棄物を減らす」「再利用しやすくする」「リサイクル率を向上させる」といった考え方が政策の中心になっています。

PPWRは包装材そのものを見直すためのルールであり、EPRは廃棄後の処理まで責任を持たせるための仕組みです。

両制度が連携することで、製品ライフサイクル全体の環境負荷低減が期待されています。

CEマークとの違いは?

PPWRやEPRは、一般的なCEマーキング制度とは異なる仕組みです。

CEマークは製品が安全・健康・環境保護に関するEU要求事項へ適合していることを示します。

一方、PPWRやEPRは製品そのものの安全性ではなく、包装材や廃棄物管理に関する制度です。

そのため、CEマーク取得済みの製品であっても、別途PPWRやEPRへの対応が必要になる場合があります。

企業は何を確認するべき?

まずは自社製品に使用されている包装材の種類や重量を把握することが重要です。

また、販売先の国でEPR登録が必要かどうかを確認し、対象となる場合は適切な手続きを行わなければなりません。

販売代理店や輸入者が存在する場合でも、誰が義務主体となるのかを事前に整理しておく必要があります。

特に複数国へ販売している企業は、国ごとの制度差を把握しながら対応を進めることが大切です。

「包装材は製品ではないので対応不要」と考えられることがあります。

しかしPPWRでは包装そのものが規制対象となるため、製品本体だけを確認していても十分ではありません。

また、「EU輸入者が対応してくれるはず」と判断してしまうケースもありますが、販売形態によっては製造者側に責任が発生する場合があります。

実際の義務内容は国や流通形態によって異なるため、早い段階で確認しておくことが重要です。

まとめ

PPWRは包装材の環境負荷低減を目的としたEUの新しい包装規則であり、EPRは生産者がリサイクルや廃棄物処理にも責任を持つための制度です。

どちらもCEマーキングとは異なる要求ですが、欧州市場でビジネスを継続するうえで無視できない重要な制度となっています。

今後は製品本体だけでなく、包装材や資源循環への対応も含めた総合的な規制対応が求められるでしょう。

海外認証PROでは、CEマーキング対応はもちろん、PPWRやEPRを含む欧州環境規制への対応支援も行っています。ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

次回は「WEEEって何するの?」についてご紹介します。
ぜひご覧ください。

無料相談はこちら