基礎知識

CEマークの認証が必要とされる製品

  • ニューアプローチ指令によってCEマークの貼付が定められている場合、製品を流通・販売する前にCEマークを貼付することが義務づけられています。製造事業者は必ず、流通・販売しようとする製品がニューアプローチ指令に該当しているかどうか事前に調べる必要があります。
  • 「EU(欧州連合)加盟国で製造された新製品」あるいは「EU(欧州連合)加盟国以外で製造され、EU(欧州連合)加盟国で販売される新製品」の他にも、「EU(欧州連合)加盟国以外から輸入された中古品」が対象になります。
  • 複数のニューアプローチ指令に該当する製品でも、1つのCEマークで全ての規定に適合している製品であるという事を示しています。
    e.g. 溶接機の場合 ⇒適用指令:「機械指令2006/42/EC」「低電圧指令2014/35/EU」「EMC指令2014/30/EU」の3指令に適合
  • ニューアプローチ指令でCEマークの貼付が定められていない場合、CEマークを貼付してはいけません。
    e.g. 「機械指令2006/42/EC」で規定されている部分的に完成している機械

製造者の法的義務とは?

欧州の法律において、製造者はどのように定義されているでしょうか?

EU(欧州連合)加盟国の市場で製品を流通・販売する場合、製造者は製品の「設計」「製造」「適合評価」に関する情報を把握し、常に責任をもって法律で求められるそして自社のブランド名で製品を市場、または利用可能にすることに責任を持つ者を示します。つまり、製造者は法律で要求される設計、製造、そして適合性評価手続きに関する情報を持っていなければならないのです。

では、製造者はEU市場に製品を流通させるために、何をしなければならないのでしょうか?

多くの製品は、CEマーキングをしなければなりません。

CEマーキングは、製品が適用を受けるすべてのEU整合法令(法律)に適合するための評価手続きを行った結果、製品をEU市場に上市する、または製品が使用される前に製品に貼付しなければならないものです。

そのためには、製造者は製品が適用を受けるすべての指令の必須要求事項を満たすための評価を事前に行った上で、製品にCEマーキングを貼付する必要があります。

そして、そのCEマーキングの根拠となるドキュメントとして「テクニカルファイル(技術文書)」と「EC適合宣言書」を作成しなければならないのです。

例えるなら、昔、数学の授業やった証明問題のように、製造者は、EUの法律に自社の製品が適合していることを自ら評価・確認をして、証明する必要があるのです。

その証明した結果として、カタチになるものが、

  1. CEマーキング
  2. EC適合宣言書
  3. テクニカルファイル(技術文書)

の3つになります。

この中でも、テクニカルファイル(技術文書)は、最終的にEU整合法令(法律)への適合を立証するための重要文書になります。

テクニカルファイル(技術文書)には必ず、リスクアセスメント結果、適用を受ける指令の必須要求事項をどのように満たしたのかを含めなければなりません。

私たちは数多くのテクニカルファイル(技術文書)の作成をお手伝いさせていただいてきましたが、テクニカルファイル(技術文書)作成で難しいことは、単なるチェックリストではなく、法律に適合していることを筋道立てて証明することにあります。

つまり、10社あれば10通りの証明方法があり、100製品あれば、100通りの証明方法があるのです。

この部分こそが、CEマーキングすることの鍵であり、面白いところになります。なぜなら、私たちはCEマーキングに関しては専門的な知識と経験持っていますが、その対象となる製品に関しては素人だからです。

製品の専門家は製造者です。

CEマーキングの仕事は、製品のプロである製造者とCEマーキングのプロとの共同作業により、一つの証明問題を解いていく仕事と言い換えることができます。

そして、EEA(欧州経済地域)加盟ヶ国及びトルコの国家の規制当局が製品を監査する際には、「テクニカルファイル(技術文書)」と「EC適合宣言書」が、EU整合法令(法律(に基づいて製造者が正しく、適合性評価を行ったことを証明する唯一のドキュメントとなります、

つまり、製造者を守るドキュメントとなるのです。

輸入/流通の法的義務とは?

欧州の法律では、製造者だけでなく「輸入業者」や「流通業者」に対しても義務が課されていることをあなたは知っていますか?

では、その義務とは何でしょうか?

「製造者」が製品を法律に適合させて、CEマーキングを貼付することが義務付けられているのに対して、その製品の「輸入業者」と「流通業者」は、製品が製造者が宣言するように、本当に法律に適合していて、CEマーキングが貼付されているのかを確かめる義務があります。

なぜ、そのような義務が課されているのでしょうか?

それは、製品の使用者や消費者の健康、安全、そして環境を守るためだけでなく、同一のルールに基づいて、市場関係者が「公平な競争」ができるようにするためです。

ルールがあるのに、それを破る企業が出てきてしまったら、市場は成り立たなくなってしまいますよね。

このような理由から欧州の法律では、製品の「輸入業者」や「流通業者」に対しては、彼らが取り扱う製品が適用を受ける指令の最低限の知識を持って「製品を規制する役割を担う国家当局」をサポートする役割を担うように義務付けているのです。

欧州の法律は「輸入業者」に対しては、万が一、国家規制当局から要請があった際に必要なドキュメントがすぐに提出できるように「製造業者」から「EU適合宣言書」や「テクニカルファイル(技術文書)」などの必要なドキュメントを手に入れることができるようにしなさいと言っています。つまり、「輸入業者」は常に製造者に対して常に、CEマーキングに対する問い合わせができる状態になっていなければなりません。

「流通業者」も「製造者」や「輸入業者」と同じく、自分たちが扱っている製品が市場や顧客に対して悪影響を与えていないかについて、相当な注意を払う義務があります。「流通業者」は自分たちが取り扱う製品が「テクニカルファイル(技術文書)」を伴うCEマーキングが必要なのかについて、基本的な知識を持つ必要があります。

なぜなら、「流通業者」も国家の規制当局に対して、「輸入業者」や「製造業者」が適切な義務を果たしていのかどうかについて、協力する義務があるからです。

これは実際の事例ですが、ある欧州の電気・電気部品をインターネットを介して販売している「流通業者」がCEマーキングに対応していないメーカーの製品を販売停止にするということがありました。

この背景には、国家の規制当局による規制の影響も少なからずあるのではないかと思います。

それから、もし、「輸入業者」や「流通業者」が、自らの名前で製品を市場に出す場合は製造者と同等の責任を負い、設計から製造、までCEマーキング貼付を含む法的な責任を果たさなければなりませんので、注意が必要です。

CEマーキングが始まってから20年以上が経ちましたが、「製造者」だけでなく「輸入業者」や「流通業者」に義務が課されるなど、より欧州市場全体の監査が厳しくなる方向にありますので、CEマーキングをする際は正しい情報に基づき、最新の注意を払って行うようにしましょう。

6つのステップ①

CEマーキングするためには、具体的に何をどのような手順で行う必要があるのでしょうか?

CEマーキングは自己流で行うものではありません。具体的な手順が定められています。
下記は、欧州委員会が定めるCEマーキングするための「6つのステップ」になります。

  1. 製品が適用を受けるすべての「指令」と「整合規格」を特定する。
  2. 「製品固有の要求事項」を確認し、指令の「必須要求事項」を満たしていることを証明するために用いる「整合規格」や「その他の技術的手段」を選択する。
  3. EEA加盟国及びトルコの国家当局が通知する「Notified Body(通知機関)」による第三者評価の必要性を確認する

6つのステップ②

  1. 製品をテストして、製品が「指令に適合しているかどうか」を確認する。
  2. 製品が適用を受けるすべての「指令」が要求するテクニカルファイル(技術文書)を作成し、それを利用できるようにする。
  3. 製品にCEマークを貼付し、EC適合宣言書を作成する。

ページTOPへ戻る