CEマークとは、EU加盟国に製品を輸出する際に、安全基準を満たしていることを証明するマークです。テンダーラビングケアサービスでは、CEマーキングの支援サービスを行っております。

ニューアプローチ指令とは何か?

 

ニューアプローチ指令とは何か?

 

ニューアプローチ指令とは欧州(EU)の統合に伴い、欧州(EU)域内の製品流通の障害となる「技術的な貿易障壁」を減らす目的でとられた新たな欧州(EU)の法体系・規制手法のことです。

歴史を振り返ると、ニューアプローチ指令導入前の「オールドアプローチ」時代は、EU市場に流通される製品に関る技術的統一のための詳細規定や煩雑な認可手続きが欧州(EU)域内の自由なモノの流通を妨げる原因となっていました。

そこで、製品を分野別に分けることによって、法律が大きく簡素化されることになりました。そして、それぞれの法律の中身も詳細を規定するのではなく、「必須要求事項」のみを規定する手法が導入されたのです。

これが、ニューアプローチ指令です。

表1 ニューアプローチ指令一覧

 
 指令名(英語指令名)  指令番号 対象製品例
機械指令(MD: Machinery Directive) 2006/42/EC 工作・建設・木工・繊維・検査機械、ロボット、部品実装機、単体で使用され可動部を持つ機器
低電圧指令(LVD: Low Voltage Directive) 2006/95/EC(旧) 2014/35/EU AC50-1000V、DC75-1500Vで動作する家庭用、事務用、工作用などの電気・電子機器
電磁両立性(EMC: Electromagnetic Compatibility Directive) 2004/108/EC(旧) 2014/30/EU 電磁波妨害波を与える可能性のある機器、又は機器の性能がその妨害によって影響を受ける可能性のある電気・電子機器、IT機器、電動機器一般
R&TTE指令(無線および電気通信端末機器指令)(R&TTE: Radio &  Telecommunications Terminal Equipment Directive) 1999/5/EC 2014/53/EU※1 公衆回線に接続するFAX、モデム、電話機などの有線機器及び短距離通信を意図する無線機器など
防爆指令(ATEX: Equipment for Explosive Atmospheres Directive) 94/9/EC(旧) 2014/34/EU 爆発性のある雰囲気中で使用する電気機器機械や防災システム
圧力装置指令(PED: Pressure Equipment Directive) 97/23/EC 2014/68/EU 圧力機器で特定の条件を超えるもの
簡易圧力容器指令(SPVD: Simple Pressure Vessels Directive) 2009/105/EC(旧) 2014/29/EU 圧力と容積の積が50bar・リットルを超える容器
屋外使用機器騒音指令(Noise Emission in the Environment by Equipment for Use Outdoors Directive) 2000/14/EC 芝刈り機から建設機械にわたる、屋外で使用する57種類の機器
昇降機(リフト)指令(LD: Lifts Directive) 95/16/EC(旧) 2014/33/EU エレベーター
医療機器指令(MDD: Medical Devices Directive) 93/42/EEC 治療や診察などの目的で人体に用いられる機器及びその機器のための器具
体外診断用医療機器指令(IVDD: In Vitro Diagnostic Medical Devices Directive) 98/79/EC 対外診断用(血液検査など)機器
能動体内埋込み医療機器指令(AIMDD: Active Implantable Medical Devices Directive) 90/385/EEC 心臓ペースメーカーなど
ErP指令(エネルギー使用製品のエコデザイン要求事項の設定に関する枠組み指令)(ErPD: Eco-design Requirements for energy related Products Directive) 2009/125/EC 2010/30/EU 全てのエネルギーを消費する関連製品(年間販売数が20万個以上)
ガス器具指令(GAD: Gas Appliances Directive) 2009/142/EC ガスコンロなど
温水ボイラーの効率指令(Eco design – Hot-water boilers) 92/42/EEC 液体・ガス燃料を使って給湯する機器など
玩具指令(Toy Safety Directive) 2009/48/EC 14歳未満の子供が遊びに使う玩具
保護具指令(PPE: Personal Protective Equipment Directive) 89/686/EEC サングラス、ヘルメットなど
計器指令(MID: Measuring Instruments Directive) 2004/22/EC(旧) 2014/32/EU タクシーメーター、住宅用流量計など
建築用品規則(CPD/CPR: Construction Products) Regulation (EU) No 305/2011

Directive 89/106/EEC (CPD)

土木・建築用製品及び材料(2013年7月1日に建設製品指令は、建設製品規則によって置き換えられました)
非自動重量計指令(NAWI: Non automatic Weighting Instuments Directive) 2009/23/EC(旧) 2014/31/EU 体重計など
レジャー用ボート指令(Recreational Craft Directive) 2013/53/EU 長さ2.5~24mのスポーツ、レジャー用船舶
民間用爆発物(Explosives for Civil Uses Directive) 93/15/EEC(旧) 2014/28/EU 民生(非軍事・非警察)用途の爆薬やロケット燃料など
海洋装置指令(MED: Marine Equipment Directive) 96/98/EC  
乗客用ケーブルカー指令(Cableway Installations Designed to carry persons Directive) 2000/9/EC ロープウェー、ケーブルカー、スキー場リフトなど
火工品指令(Pyrotechnic Articles Directive) 2013/29/EU エアバッグ、シートベルトプリテンショナーなど
RoHS指令(電気・電子機器に含まれる特定危険物質の仕様規制)(Restriction of the use of certain Hazardous Substances Directive) 2011/65/EU 電気・電子機器に含まれる特定危険物

 *1 2016年6月13日から新指令が現行指令に置き換わります。

指令および整合規格は、欧州委員会(EC)のサイトで無償提供している。

http://ec.europa.eu/growth/index_en.htm

http://eur-lex.europa.eu/homepage.html

 

ところで、ニューアプローチ指令とオールドアプローチ指令では、何がどのように違うのでしょうか?

1つの例を用いて、ご説明します。

ここに今にも液体が溢れそうなコップがあるとします。

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ニューアプローチ指令では、

・コップの中の液体をこぼさずに飲めるようにしなさい。

というように、「結果」のみを規定しています。

一方で、オールドアプローチ指令では、

・コップの中の液体をこぼさずに飲めるようにするために、コップを持たずに、口を近づけて飲みなさい。

というように、「結果を達成するための手段」を詳細に規定しています。

オールドアプローチのように、具体的な手段を規定する規制手法は、抜け穴を探すような行為を生んだり、技術革新が起こりにくくなるという弊害があります。そこで、「結果」のみを規定するニューアプローチ指令という規制手法が生み出されるに至ったのです。

「技術的調和と規格へのニューアプローチ」の概要

・法的規定への調和は、必須要求事項に限定する。

・整合規格に適合する製品は、必須要求事項を満たしているものとみなす(適合推定)

・整合規格の適用は任意であり(適用任意)、必須要求事項への適合を示す根拠となる技術的仕様は、製品リスクに応じた適合性評価モジュール(評価手順)に従って製造者が用意する。この場合、製造者にはその技術的仕様が必須要求事項を満たしていることの説明・立証責任が課される。

・必須要求事項への適合指針となる整合規格の作成は欧州標準化委員会(CEN)、欧州電気標準化委員会(CENELEC)及び欧州通信標準化協会(ETSI)の規格作成機関(ESO)に委ねられる。

欧州(EU)加盟国には、この決議に従って発行されたニューアプローチ指令を国内法として法制化し、これと矛盾する法規制や技術法令撤廃が義務付けられています。そして、このニューアプローチ指令に基づいて、従来の国別の適合マークに代わって導入されたものがCEマーキングなのです。

つまり、ニューアプローチ指令は欧州(EU)加盟国の国内法よりも上位の位置づけにある法律となっています。

欧州(EU)の法体系はどうなっているのか?

企業が守らなければならない法律は大きく分けて、規則(Regulation)、指令(Directive)、決定(Decision)、勧告(Recommendation)、意見(Opinion)の5種類があります。

規則(Regulation)

EU域内の企業等を直接規制するものであって、EU加盟各国の国内法よりも優先して適用されます。

指令(Directive)

原則として、通常はEU加盟国へは直接適用されず、国内法への置き換えが必要になります。EU加盟国が「指令」を指令で定められた期日まで(基本的にはEU官報掲載後3年以内)に国内法として制定・改正する必要があります。

決定(Decision)

EU加盟国内の特定の国、企業、個人などに限定して宛てられる法令で、直接拘束されます。(法令を遵守する必要があるのは、その特定された国や企業などのみになります)

勧告(Recommendation)

EU加盟国や企業などに行為や行動を期待することを欧州委員会が表明するものです。法的拘束力、強制力はありませんが事実上、EU加盟国内での法令制定・改正などを促すものとされています。

意見(Opinion)

特定のテーマについて欧州委員会が意思を表明するもので、法的拘束力、強制力はありません。「見解」と呼ばれることもあります。

*これらの法律は欧州連合理事会(EU理事会)、欧州議会、欧州委員会の3つの主要機関が決定します。

各ニューアプローチ指令では、製品が守るべき基準(必須要求事項)を規定するとともに、それを具現化する整合規格への適合推定が定められており、ニューアプローチ指令の適合立証責任は、EC適合宣言書を発行する製造者、輸入者もしくは、代理人が負います。

従って、

「自社製品がどのニューアプローチ指令の適用を受けるのか」を特定する事前調査は、とても重要な作業です。

間違いのないように慎重に調査するようにしましょう。

ニューアプローチ指令には、どんなものがあるのか?

EUでは指令制定期間の短縮化、製品の適合性評価手順の透明化に関するニューアプローチ政策を定めており、この決議よって発行される指令をニューアプローチ指令と呼びます。

現在、CEマーキングの貼付を要求しているニューアプローチ指令は20以上あり、それぞれは製品カテゴリーごとに分類されています。それぞれのニューアプローチ指令では、製品が満たさなければならない必須要求事項が定められています。

ニューアプローチ指令は下記のように構成されています。

・適用範囲

・必須要求事項

・必須要求事項に適合させるための方法

・適合評価手順

・CEマーキング

 

 

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