皆さん、こんにちは。

1ヶ月半ぶりの更新です。第6回の配信になります。

今回から数回に分けて4章の製品要求事項を和訳と解説させていただきます。

よろしく御願いします。

 

ブルーガイドの39ページのになります。

CE適合の山場になる製品要求事項です。必須要求事項、対象となる規格、
法令などについてこの章では記述されています。重要な章になりますので出来る
限り和訳しご理解いただけるようにさせていただきます。

4.1.1.DEFINITION OF ESSENTIAL REQUIREMENTS
「必須要求事項の定義」

早速、枠の中の訳になります。

ーEU整合法令の多くは、法令上の整合化を公衆の利益に関する必須要求事項に限定している。

一必須要求事項は、達成すべき結果および扱うべき危険源を定義しそのための技術解決策を規定
  
しない。

としています。さらに、・・

 「必須要求事項は、高いレベルの保護を提供し確実にするために立案されている。
必須要求事項は、製品に伴う特定の危険源から生じるもの
(例えぱ、物理的・機械的抵抗、可燃性、化学的・電気的又は生物学的特性、
衛生、放射能)または、製品自体又はその性能に言及するもの
(例えば、素材、設計、構造、製造工程、製造者が作成する指示書に関する規定)
または、基本的な保護の目標を定めるもの(例えば、例示的リストによるもの)がある。
多くの場合にこれらは組合わされる。全ての関連する公衆の利益をカバーするためには、
異なるEU整合法の必須要求事項が同時に適用される必要があるため、結果的に、
その製品に複数のEU整合法が同時に適用されることがある。」

 となっています。
複数の整合法令にあてはめ検討し多面的に
高いレベルの保護について見出すものとしています。

 

続けます。

 「必須要求事項は、その製品に内在する危険源の相関的な要素として
適用されなければならない。従って、製造者は、リスク分析を行い、
まず製品がもたらすあらゆる可能なリスクを特定し、製品に適用される
必須要求事項を決定しなければならない。この分析は文書化し、
技術文書に含めなければならない。
さらに製造者は、製品の適用必須要求事項への適合を確実にするため
特定したリスクアセスメントの取組み方法を文書化する必要がある。
もし整合規格の一部のみが使用されるか、又は整合規格が必須要求事項の
全てをカバーしないならば、整合規格でカバーされない必須要求事項の
対策方法が文書化が必要である。」

ここでリスクアセスメントが出てきました。
この件については、注釈の
152を読んでおきます。

 「製造者は、必須要求事項を満たすために整合規格を用いたとしても
リスクアセスメントを実施し、整合規格が製品の全てのリスクをカバーしているか否かを
チェックしなければならない。
その理由は、整合規格が当該製品に適用される全ての法令の
全ての要求(又は、実際に規格がその下で開発された特定の法律の全ての要求)を
カバーすること、
または、当該製品が整合規格で考慮されないリスクをもたらすか否か
推測が不可能なためである。」

となっています。
あらゆる可能性を網羅しておくことになります。
弊社では、リスクアセスメントのコンサルティングもサービススコープにしていますが
多くのお客様が本当に網羅されているのかどうか
不安になり支援要請されるケースがほとんどです。

そして、定義として危険源を定義(同定)したあとの技術的解決策を規定しない・・
ということについては以下のような記述があります。

 「必須要求事項は、達成すべき結果又は扱うべき危険源を規定しているが、
それに対応する技術的な解決策については規定していない。
詳細な技術的な解決策は、製造者の自由裁量で規格又は
他の技術仕様によって定められ、又は技術上及び科学上の文献に述べられた
一般的な技術又は科学的な知見に従って引き出される。
この柔軟性により、製造者は、要求事項への適合方法を選択することができる。
また、例えば、素材及び製品設計が技術進歩に適応することもできる。
従って、要求事項に適合しているか否かの評価は、
製品が上市された時点での最新技術情報に基づくため、
必須要求事項に基づくEU 整合法令は、
技術進歩への定期的な対応を必要としていない。」

 になります。要するに製造者の責任において決定できるとしています。
製品について一番熟知している製造者が合理的に判断し規定してよしとします。
CE
マーキングは自己宣言とできるケースがほとんどでそれゆえの定義と言えます。
最後の一文に技術進歩への定期的な対応は必要としない・・ですが、

この文の前に上市された時点の最新技術を基軸とし逆にこの時点で
きちんと要求事項に適合できる技術水準になくてはならないという解釈と思います。

では、次に入ります。

 

4.1.2.CONFORMITY WITH THE ESSENTIAL REQUIREMENTS:
     HARMONISED STANDARDS

     「必須要求事項への適合:整合規格」

枠の中の訳になります。

ー「規格」「国家規格」「EN規格」「整合規格」 
および「国際規格」の用語は具体的な定義に従う。

ー規格の適用は任意である。

ー「整合規格」とは、EU整合法令の適用のため
欧州委員会の要求によって採択された「EN規格」である。

ー整合規格は、カバーする必須要求事項へのみなし適合を与える。

定義なのでそのままなのですが次の項番以降説明書きがされています。

 

4.1.2.1.Definition of a harmonised standard

      「整合規格の定義」

規則((EU) No 1025/2012は、「規格」、「国家規格」、
EN規格」、「整合規格」及び「国際規格」を定義している。

一「規格J とは、繰返し又は連続して適用され、適合は強制ではなく、
 承認された標準化機開によって採択された技術仕様であると定義される。

一「EN 規格」は、規則((EU) No 1025/2012 付属書I
 リストされた欧州標準化機関によって採択された「規格」である。

一上記2つの定義を考慮して、「整合規格」とは、
 EU整合法令の適用のため欧州委員会の要求に基づき採択された
 「EN 規格」である。
 整合規格の適用は任意のままである。

 「整合規格」の定義は、規則(EU) No 1025/2012 の内容において、
製品のための整合法令を支える整合規格に限定されない。
理由は、規則が整合規格の使用については、
製品のためのEU整合法令におけることと同様にサービスのための
整合法令においても主流としているためである。」

4.1.2.2.Role of harmonised standards
      「整合規格の役割」

 「整合規格は、他のEN規格と同様に欧州標準化機関の内部規則に従い
開発され公表される。この内部規則に従って、全てのEN 規格は、
国家標準化機関によって国家レベルに置換えられなければならない。
この置換えとは、当該EN 規格が国家規格として同一方法で利用され、かつ、
全ての相反する国家規格が一定の期間内に廃止されなければならないということである。」

続けて和訳します。

整合規格は、規則(EU) No 1025/2012 及び分野別EU 整合法令が
特別の意味を付与したEN 規格である。
整合規格は、任意適用の状態を維持している。
しかしながら、整合規格の定義はOJEUに表題を公表することを
言及していないことは重要である。
整合規格の表題がOJEU に公表されない間、整合規格又はその部分は、
それらがカバーする必須要求又は他の要求への見なし適合を与えない。
欧州委員会は、標準化要求(マンデート:要請書)を発行することによって、
欧州標準化機関に整合規格を提示するよう公式に要求する。
欧州標準化機関への欧州委員会の標準化要求の役割及び
準備についての詳細は欧州標準化に関する手引書に述べられている。
これに先立ち、欧州委員会は加盟国と協議を行う。
規則(EU) No 1025/2012の意味での合意に基づく規格取得は、
国家レベルでの分野月Uの権威者による幅広い協議を意味する。
このように、要求書には当局の強い期待が現れている。」

OJEU = the Official Journal of the European. Unionの略

以下、41ページの第2パラグラフ以降和訳します。

「欧州標準化機関は、その内部規則に従って、
欧州委員会からの要求書に対する立場を正式に決定する。
要求書の受入れ、及びその後の標準化活動によって、
その内部規則、及び整合規格の場合、規則(EU) No 1025/2012
定められた通り国家標準化機関の据置期間に入る。」

「整合規格の策定及び採択は、規則(EU) No 1025/2012及び
2003
3 28 日付け欧州標準化機関と欧州委員会及び
EFTA
間の協カのための一般ガイドラインに基づいている。
標準化に関して、全ての関係当事者
(例えば、SME を含む製造者、消費者団体、環境関係者及び貿易連合)の関与、
国家当局の役割、規格の質、国家標準化機関による
EN
規格のEU全域への均一した置換え等の一連の要求、原則及び方針がある。」

「欧州標準化機関は、関連要求書に従って、関連する域内市場法令が
言うところの整合規格の特定及び策定、加えて採択された整合規格リストの
欧州委員会への提示に責任を負う。
このような整合規格の技術的な内容は、欧州標準化機関の全責任の下にある。
一旦、当局が要求書に同意すると、技術的な対策の追求は、
原則として、関係当事者に委ねられるべきである。
環境、健康及び安全等の特定の領域では、
当局が、標準化過程で技術面に係わることは重要である。
しかしながら、製品のためのEU 整合法令の下では、
欧州標準化機関によって採択された整合規格の内容を
当局が体系的にEU 又は国家レベルで検証又は承認する手続きは想定されていない。
それにも拘らず、標準化機関と当局間の突合せ及び、標準化プロセスにおいて
これら関係者が必要に応じ参加することによって、標準化要求書の条項が正しく理解され、
標準化のプロセスで民意が適切に考慮されることを確実にする役割が果たされるべきである。」


「欧州標準化機関は、関連要求書に従って整合規格のための作業プログラムを決定する。
また、既存の規格を調査及び可能な改定の後、
要求書の内容に合致すると判断するような規格を特定するか、
又は既存規格を合致するよう修正することができる。
同様に、国際規格又は国家規格を特定してEN 規格として採択し、
欧州委員会へ整合規格として提示することもできる。
また、時には、整合規格の一部分のみが必須要求事項を補足することにより、
これらがOJEU に公示された後、見なし適合を提供することができる。」

最後のパラグラフになります。

「整合規格は、関連標準化要求書に従い、関連法令部分で関係する必須又は
他の法的要求事項に合致させなければならない。
整合規格は、必須要求事項だけでなく非強制問題を扱う仕様を含むことがある。
このような場合、その仕様は、必須要求事項をカバーする規定と明確に区別される。
1つの整合規格は、必ずしも全ての必須要求事項をカバーしなくても良いが、
OJEU
で参照された整合規格を満たす製造者は、
どの要求事項に「見なし適合」が適用されるかを知らないし、公共当局は、
どの必須要求事項に見なし適合を認めて良いか知らないため、
どの要求事項がカバーされるよう意図されているか」を常に明確にしなければならない。」

42ページに移ります。

「カバ一されることが意図された必須又は他の法的要求は、
通常は整合規格の別紙の参考付属書示される。
必須要求事項の一部分のみがカバーされる場合、それが規格の中で明確に示されるべきである。
場合によっては、整合規格の適用範囲は十分明確に関連要求を示すことができる
(例えば、カバーする安全関連リスクを明確に参照する)。
整合規格で提供されるこの「意図した必須又は他の要求事項がカバーする範囲」に
関する情報は、いわゆる「法的要求への見なし適合」の範囲を決定する。」

続けます。

「規格への適合」と「見なし適合(整合規格を適用した場合)」とは明確に
区別されなければならない。
「規格への適合」は、通常、規格が「全面的に適用」される状況をいう。
これは、例えば、規格に対する任意認証の場合である。
「見なし適合」のためには、カバーされるよう意図された必須又は
他の法的要求に関する規定だけを適用すれば十分である。」

「整合規格は、法的拘束力のある必須要求事項に置換わることは決してない。
整合規格における仕様は、関連必須要求又は他の法的要求事項の代わりにはならず、
単にそれを満たす可能性のある技術的な対策であるにすぎない。
リスク関連整合法令において、これは、特に製造者が、整合規格を使用する場合であっても、
どの必須(又は他の)要求事項が適用されるかを決定するため
製品の全てのリスクを評価する全責任を負うことを意味する。
この評価の後、製造者は、整合規格で規定された「リスク軽減対策」を実施するため
整合規格の仕様を選択し適用することができる。リスク関連整合法令において、
製造者は、リスクアセスメントによって適用可能なリスクと適用可能な必須要求事項を特定し、
適切な整合規格又は他の仕様を選択する全面的な責任を負う一方で、
整合規格はリスクを軽減又は除去するためのいくつかの対策を提供している。」

ここまで、和訳すすめましたが最後のパラグラフに記述されているようにリスクアセスメントがいかに重要かご理解いただけると思います。

6回は、ここまでとさせていただきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。