皆さん、こんにちは。

第5回の配信になります。

 

ブルーガイドの27ページの2.9.からになります。

 

2.9.TRANSITIONAL PERIODS IN THE CASE OF NEW OR
        REVISED EU RULES
新規または改正EU規則の移行期間

早速、枠の中の訳になります。

ー「新規または改正された法令では、事業者は移行期間と呼ばれる新規則に対応する
ため、新規則の発効から適用までの経過期間に相当する追加期間が与えられる。」

移行期間とは、新規則が採択されても、まだ既存の製品規則が適用可能なことを
意味しており、EU 製品規則が改正されたり、国家規則に置換えられる場合、立法者
によって導入されるということになります。

移行期間の目的は、製造者、国家当局及びノーテファイドボディが、新規又は改正
法令で示された適合性評価手続き、および必須または他の法的な要求事項に対して
徐々に適応できるようにすると共に、それによって、製造を阻害するリスクを回避
できるようにすることである。さらに、製造者、輸入者及び流通業者には、あらゆ
る既存の国家、または EU 規則の下で得た権利、   例えば、既存の規則に従って
製造された製品の在庫を販売するこ とを行使する時間が与えられる必要がある。
結果として、EU 整合法令の適用の前提条件という訳ではないが、移行期間には、
整合規格を改定および採択するための特別な時間が与えられる。

ということで「移行期間」の存在はある意味親切な制度です。当然、移行期間が終了
すれば注意が必要です。以下のようになります。

移行期間終了後は、移行期間前または期間中に、廃止されたシステムに従って製造され
た製品は、もはや上市することはできない。移行期間終了前に上市された製品は、利用
可能にされる、または使用することが容認されるべきである。それでも、特定のEU
整合法令は、安全の理由またはその法令による他の目的から必要と考えられる場合には、
そのような製品を利用可能にすることを禁止できる。移行期間の終了前に上市されなか
った製品は、新法令の規定に全て適合する場合のみ上市または使用することができる。

ということになります。法令発効までの猶予が与えられるものの安全が確保できない
ことや他の法令も考慮し結果として新法令が必要となれば上市を禁止することが出来
るわけです。注意が必要になります。なお、注釈の86の和訳は以下のようになります。

「例えば、そのような製品は、製品が流通業者の倉庫に保管されている場合、つまり
製品が既に上市されていて製品の所有権が移管されている場合、引き続き、移行期間
後も法的に販売できる。」

最後のパラグラフにも注意点が記載されています。

一般原則として、CE マーキングは、その表示を定めるいくつかのEU整合法令に従う
製品が、これらの全ての適用法令の規定に適合していることを示すものである。
しかしながら、ひとつあるいは複数のこれらの法令が、移行期間中にどの手続きを適用
するか否かを選択することを製造者に容認している場合は、CEマーキングは、製造者
により適用された法令のみに適合していることを示すものである。そのため、移行期間
中は、製品がその表示を定める全ての適用法令に適合していることを必ずしも示すもの
ではない。製造者によって適用された全てのEU 整合法令に関する情報は、EU適合宣言
書に記載されなければならない。

適合宣言書に記載されていることがすべてということになります。使用者には判別し
にくいですが移行期間中の落とし穴にならぬよう最後は宣言書により担保されるという
ことになります。

次に、2.10.になります。

2.10.TRANSITIONAL ARRANGEMENTS FOR THE EU DECLARATION
OF
CONFORMITY AS A RESULT OF THE ALIGNMENT TO DECISION
NO 768/2008/EC

 決定76812008/ECへの整合結果としてのEU適合宣言書のための移行取決め

2.10.では、移行時の補足てき説明がまずされています。以下、最初のパラグラフです。

EU 整合法令は、現行の法令が新しい法令に置換わるときに、EU 適合宣言書に含まれ
る情報に関して移行の解決手段を必ずしも想定していない。 これは、指令が決定
No 768/2008/ECの標準規定への整合のために改正される場合である。これら指令の
大部分の必須要求事項は修正されず、また旧指令または新指令への参照に関する移行
期間はない。

 

29ページへいきます。

更に、関係ある場合、整合指令は旧指令の下で発行された証明書は新指令の下でも
有効であると規定している。整合指令が発効するとき、EU 適合宣言書は、適合と
見なされ上市される製品のための新指令への参照を含めることが必要になってくる。

その下のパラグラフは、・・

EU整合法令は、殆どの場合、EU適合宣言書で必要最小限の強制内容のみを規定して
いるが、追加の有用な情報が一般的に許容される。製造者は、これを柔軟に用いること
が可能で、整合指令の適用日に先駆けて、その指令の付属書で規定される新たな模範
様式を使用開始することができる。製品が旧指令及び新指令の双方の要求事項に適合
している場合、事業者は、EU適合宣言書に 2 つの指令(旧及び整合指令)を参照し、
それぞれの指令の適用期間を表示することが可能である。例えば、指令2014/30/EU
の適用製品のために、EU適合宣言書は、次の声明を含めることができる。

以上になります。新法令の適用日に先駆けて宣言書に新旧それぞれの適用期間を併記
すれば手間が省ける・・ことになるという解釈と思います。

28ページに戻りますが、注釈の89も抑えておきます。

「2014年2月に8指令により構成される「整合化パッケージJが採択された。整合化
パッケージ の指令は、2016年4月20日に適用されることになり、その必須要求事項
は変更されていない。該当指令には、指令201 4/35/EU(低電圧)、指令 2014/3D/EU
(電磁両立性)、指令2014/34/EU(防爆機器)、指令2014/33/EU(リフト)、
指令2014/29/EU (単純圧力容器)、指令 2014/32/EU(計測器、指令2014/31/EU
(非自動はかり)指令2014/28/EU(民需爆薬)がある。また指令2014/29/EU
(火工品)が  決定No 768/2008/EG に整合されていて2015 年7 月1 日から適用
可能になった。」

2016年4月20日ですので必須要求事項は変わっていません。

以上で、2章のすべての項番について終わります。2章は、整合規格、法令の適合を
必要とされる「上市」を中心にガイドされていました。実務に入らないとなかなか
解釈しずらいところ、 グレーゾーンでケースバイケースに対応が必要なところが
ありました。大筋の解釈は十分されたと思いますがCEマーキングの実務上の予備
知識としてはいい説明がされていたと思います。

次回以降は、別の章をピックアップして解説させていただきますので
よろしく御願いします。